「なおざり」と「おざなり」。
発音や意味が似ているので混同してしまいがちな言葉です。何回かこのブログでもご紹介しましたが、今日もまた生徒に質問されたので再度記事にしてみました。
まずは、それぞれの意味を整理してみましょう。
★なおざり(等閑)
いい加減にするさま・本気でないさま
古語の、
なほ(何もしない状態)と、
さり(去り=放っておく)
…が語源と言われており、「何も対処せずに放置しておくこと」が「なおざり」です。
★おざなり(御座なり)
いい加減にするさま・その場しのぎ
江戸時代にも使われていた言葉。お座敷に出る芸子が、客に対して適当にあしらったり、表面的に愛想良くしたりという様子を表わす表現でした。
簡単にまとめると…
物事に対して、
何の行動もしないのが「なおざり」。
いい加減だけど、少しは何かをするのが「おざなり」です。
例えば…
①今回のテストでは、数学の勉強をなおざりにした。
②今回のテストでは、数学の勉強をおざなりにした。
①は、数学の勉強を全くしなかった。(勉強時間はゼロ)
②は、いい加減に手を抜いたりもしたけれど、少しは勉強をした。
…という意味になります。
ちなみに私は、それぞれの頭文字をとって、
なおざり→な…何もしないこと
おざなり→お…おおざっぱにすること
と覚えました。参考までに!