聴き上手になるために、まずはこんな聴き方をしていないか確認してみましょう。
以下は、「聴き下手」の返答例です。
Aさんは、知り合ってからまだ間もない(3ヶ月くらいとしましょう)友人と一緒にお茶をしています。
友人は次のように話し始めました。
「私の通っている英会話スクールの先生、トムって言うんだけど…その先生のことでちょっとね…。なんか明日行くの憂うつだなぁ。」
●会話泥棒タイプ
「英会話スクールに行ってるんだ?私も英会話習いたいと思ってたんだ。だってさ…(以下省略)。」
●一刀両断タイプ
「私、暗い話はお断りだから。」
●先読みタイプ
「その先生に告白されたんでしょ?でも好みのタイプじゃないから気が重いんだ?」
●聞けないタイプ
「誰が英会話習ってるの?」
●お説教タイプ
「すぐにそうやって落ち込むのはあなたの悪い癖だよ。」
●触れないタイプ
「人生いろいろあるよね。その件はもう忘れちゃいなよ、ね?それよりさぁ…」
●横道それタイプ
「英会話で思い出したんだけどさ~、ヨッコも最近通い始めたらしいよ… 」
●横道それ過ぎタイプ
「トムで思い出したんだけどさ~、ガンダムにドムっていたよね」
…相手は具体的に先生の名前まで出して話しています。
「触れてほしくない」のだったら、あえてこの話題を口に出したりしないはず。
きっと聴いてほしくてAさんに話しているのです。
先回りしすぎず、淡白すぎず。相手のペースで自然と話せるように相槌をうつことです。
これ!という正解はありませんが、私ならこう言うと思います。
「憂うつ?…大丈夫なの?そのトムって先生のことでなにかあったんだ?」
彼女の言葉の核心部(この場合は「憂うつ」と「トム先生」)を踏まえておうむ返しする。または少し言い換えて返します。そして心配していることをはっきり伝えるとよいでしょう。
そうすると相手は、
「うん、そうなの…。実は先週の授業が終わった時に先生がね…」
などと話が始めやすくなります。
相手の言葉を奪って、自分の話を続けたりするのはダメ。
また、どんなに反論したいことや説教したいこと(笑)があっても、まずは話の腰を折らずに最後まで相手の話を聴くことが大事です。
相手の話が終わったあとに、「そういうことがあったんだね。…私が感じたことはね…」と静かに話し始めたほうが、相手に受け入れてもらいやすくなるものです