国語塾みがくで毎回行なっている「名作音読」。
次の作品は、宮澤賢治の「雨ニモマケズ」です。
岩手県出身の作者は、生まれた年(1896年)と亡くなった年(1933年)の2回、震災に遭っています。
それぞれ、明治三陸地震と昭和三陸地震で、前者は死者・行方不明者22,000人弱、後者は3,000人前後という被害の大きな震災でした。
この「雨ニモマケズ」という作品は、作者の手帳にメモ書きのように記されていたもので、没後発表されました。
大自然の前ではちっぽけで無力な存在だけど、困っている人がいたら自ら動いて手を差し伸べよう。
そんな宮澤賢治の決意が述べられた詩です。
現実を受け入れることのできる強さ。
自然に対する、無意識下の信仰心。
譲り合いの精神と謙虚さ。
助け合いの精神。
今、海外メディアから絶賛されている日本人魂が、「雨ニモマケズ」にもすでにしっかりと投影されています。
渡辺謙さんも、東北関東大震災で被災された方々やそれを見守っている世界中の人々に向けて、この「雨ニモマケズ」を朗読していました。ぜひ聴いてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=hvFEffacY5g