塾長ブログ

読みやすい文章を書くために

今日も朝から、みがく生達が書いた創作文をチェックしています。作品も200を超えるので、なかなか簡単には進みません。
作家志望の子を教えているわけではなく、むしろ作文が苦手な子たちを指導しているわけですからね。まだまだ読みにくい作品も多かったりします。
特に多いのが、こんな表現です。
例①かわいい犬の首輪についている鈴
例②もっと時間がなかったので余裕を持って行動したい…
どちらも「修飾語(詳しくする語)」と「被修飾語(詳しくされる語)」が離れているので、読みにくく、理解しにくい文になっています。
①は、「かわいい」が修飾語ですが、何についてかわいいと言いたいのかよくわかりません。
「かわいい」のは犬なのか、犬の首輪なのか、はたまた鈴なのか。
②では、「もっと」という修飾語は「余裕をもって」に繋げる(詳しくする)ために使っていると思うのですが、間に「時間がなかったので」という言葉が挟まったために、どこかすっきりしない、もたついた文章になってしまいました。
読み手はそのすぐ後に書かれている語に繋がっていくと考えてしまうもの。「もっと時間がなかった…」と読んでから意味を考え、「あれ、違うな」と修正します。その作業が多い文章は読みにくく時間がかかる上に、正確に書き手の意図が汲み取れません。
①の場合も一旦、「かわいい犬…」と読み、「かわいいのは犬だ」と判断した後に、「…とは限らないか。かわいいのは首輪…じゃなくて鈴??」と軽くパニックになります(笑)。

修飾語を、修飾される語から遠い場所に置くと、読み手に混乱や誤解を与える恐れがあるということです。それを防ぐためにも、修飾語は被修飾語の直前に置くとよいでしょう。

①は何がかわいいのかを明確にするために、文章表現を少し書き換える必要があるかもしれません。②に関しては、こう直すと読みやすくなります。繋がっていく語の直前に「もっと」を移動してみます。
★時間がなかったので、もっと余裕を持って行動したい…
日記や手帳のメモなどはともかく、人に読ませる文章を書く際は「読みやすい文章か」「正確に理解してもらえるか」を常に意識して書きたいものですね。そうした姿勢は、「相手=読み手」に対する思いやりでもあります。


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