塾長ブログ

○○ゆ

古語で、

●見ゆ
●聞こゆ
●思ゆ
など、「~ゆ」というものがあります。
この「ゆ」は上代(奈良時代)には助動詞として用いられていました。
(下二段活用法)
◇活用…え/え/ゆ/ゆる/ゆれ/えよ
◇接続…未然形
◇意味…受身・可能・自発
「見」「聞こ」「思」の「ゆ」は自発の意味であり、「自然と~れる」と訳します。つまり、
「見ゆ」→自然と見える
「聞こゆ」→自然と聞こえる
「思う」→自然と思われる
…というニュアンスで、それぞれ、「見る」「聞く」「思ふ」とは意味が微妙に異なります。「○ゆ」が無意識的な行動なら、こちらは意識的な行動を表します。
英語で言うところの、
見る(watch)と見ゆ(see)、
聞く(listen)と聞こゆ(hear)の違いですね。
この「ゆ」という助動詞。助動詞「る」「らる」の登場によって、どんどん使われなくなりました。
ちなみに、「いわゆる」という言葉がありますよね。「世間で言われているところの」という意味の語です。
この「いわゆる」の「ゆる」も元々は助動詞で、「ゆ」の連体形でした。上代では、「言はゆる」と書いて、「言われる(受身の意味)」という意味を持つ言葉だったのです。
高校生の皆さん。古語はこうやって、関連語をまとめて覚えると効率よく学習できますよ😄


メール

お問い合わせ

塾に関するお問い合わせ・ご相談はこちらから。

シェイプ
カレンダー

スケジュールカレンダー

各校のスケジュール確認はこちらから。

シェイプ