塾長ブログ

独身万歳!

兼好法師が記した「徒然草」。枕草子・方丈記とともに三大随筆の1つとなっています。

私は高校生の時にこの徒然草を通読したのですが、正直に言って兼好法師があまり好きにはなれませんでした。作品から、女性を蔑視する言い回しが多々見受けられたからです。また、「なんて石頭のジーチャンなんだ…。」と呆れもしました。…だって、こんなことを書いているんですよ。(徒然草第190段)

「妻」なんて男が持つべきものではない。「いつまでたっても独身で…。」などと男性から聞くと「なんて謙虚な人なんだ!」と思う。逆に「婿になった」とか、「女を迎え入れて一緒に住んでいるんだよ」なんて聞いたりすると、本当にガッカリさせられる。『どうせ、たいしたことの無い女をいい女だと思いこんで一緒になったんだろう』と、その男性のことが下品にも感じてしまうんだ。

…そもそも、どんな女であっても1日中連れ添って顔を見ていると、無性に気に食わず、憎たらしくなるだろう。…どこかよそに住んでいて、時々通い住むほうが、関係が長続きするのではないか。男が女の家を突然ふらっと訪ねて来て泊まっていく…。それこそ新鮮な気分がするに違いない。

兼好法師は生涯独身でした。独身主義なのは別に構わないとして、酷い決め付けだなあと当時の私は思いました。女嫌いだったのかと思えば、「片思い」や「成就しない恋」「プラトニックな恋」を憧憬している節もあったり。若い頃に手痛い失恋でもしたのかなと勘繰ってしまいたくもなります。

そんな徒然草。年を重ねてから読むとまた違った味わいがあって考えさせられます。私にとっては、何度でも開きたくなる一冊なのです。


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