先生が生徒の両親を提訴―
…なんだか、やり切れないなぁ。
●記事抜粋
「埼玉県の市立小学校に勤務する女性教諭が、再三クレームを受けて不眠症に陥ったとして、 担任する学級の女子児童の両親を提訴していたことがわかった。慰謝料500万円を求め、さいたま地裁熊谷支部で係争中だ。」
私は、「本来、学校の中で起こったこと(生徒同士のもめごと等)は、学校の中で解決すべきだ」
と思っています。
多少、揉め事があってもいいと思うんです。
学校という機関は、勉強はもちろんのこと、「社会性」を学ぶ場でもあります。
問題が起きたとき、どう考え、どう行動するか。
それを体感することは、とても重要なことです。
親が出ていってそれを解決する、というのは役割分担的にも違うと思うのです。
また、「教師は、特別な仕事=聖職だという自覚を持つべきだ」というのも私の持論。
教師は「子供」を相手にする職業です。
成長著しい時期、多感な時期に子供と接する大切な存在-
それが教師です。
「教師だって普通の人間なのに、私たちだけが、こんな大変な思いをしなければならないのか?」
などという言葉をよく耳にします。
私だったら、この質問にはこう答えますね。
「しなければならないんですよ」と。
「教師も普通の人間かもしれない。でも普通の職業ではありません。あなたの言うとおり、大変な仕事なんです。あなたがた教師は、生徒の成長や考え方などに強く影響を与えてしまう存在なのです。あなたの言動ひとつひとつが生徒にダイレクトに響いてしまうんです。責任重大で、不安も大きくて、悩みも深い職業。それが教師なんです。…あなたが選んだのはそんなお仕事なんですよ」と。
今回の事件に関して、どちらが悪いとか正しいとか私は言えません。
学校の制度が悪い。
日本の教育制度を改善すべきだ。
教師の質を上げるべきだ。
モンスターペアレンツが学校をダメにするんだ。
…そんなふうに批判するのは簡単です。
でも、現存の「枠」の中でも改善できることが十分にあると思います。
そして結局のところ、
教師・生徒・保護者…それぞれの「人間力」が重要な鍵なのではないかと思うのです。