塾長ブログ

読解トレーニング法。

「読解力」というものは短期間で身につくものではありません。日々のトレーニングと少しばかりのコツが必要です。
今回は、中高校生への読解トレーニングの一例をご紹介しますね。

「評論(説明文)」バージョンの読解トレーニング(読み方編)です。

まずは意識的に、「段落ごと」に区切って読ませます。そして、その段落ごとにポイントとなる文章(文の一部でも可)を見つけ、線引きをさせるのです。それによって、
「つまり、この段落で筆者は何を言いたいのか。」を1つずつ浮き彫りにしていきます。

指導者は、線引きをした文章をチェックして、的確かどうかを見ていきます。線引きされる文(部分)のポイントは次の通り。

●断定的言い回し(だ、である…)、強い主張(はずだ、べきだ、ねばならない…)が含まれている文章

●逆接表現の後の部分(AしかしB

●要約、換言表現の後の部分(Aつまり B 、A要するに B 、Aすなわち B …)

●上記以外でも、その段落の内容を説明する際に必要不可欠な文章

単に内容をわかりやすくするだけの例示部分(例えば…)に線引きは不要です。また、何度も繰り返されている言葉(キーワード)は文字通り、文章を読み進める上での鍵となるので必ず拾わせます。雑でもいいのでキーワードは○で囲ませましょう。

高校生の読解題なら、比較的難解な文章もあるでしょう。何が言いたいのかイマイチ伝わらない下手な文章(悪文)も実に多く存在します。そんな文章においては、腕を組みながらジッと読んでいるだけでは、理解が困難な場合もあります。また、長文の場合は読み進めるうちに内容の主旨を見失う恐れもあります。
単に趣味としてその文章を読むならともかく、後で重箱の隅をつつくような設問が待ち構えているとなると、繊細かつ正確に読んでいかなければなりません。その際、「線引き」という作業が大いに役立ちます。内容の理解はもちろん、生徒の頭を整理させるためにも有効な作業なのです。というか、線1本引かずに内容を理解できるのは至難の業だと思います。

指導において、線を全く引かずに読んでいる生徒には線引きを促し、線を引いている生徒には、その箇所が適切かどうかを確認していきます。

読んでいる途中に設問があった時は、その段落の終わりまでとりあえず読んで、一旦文章を読むのを中断してすぐ設問を解いてもらっています。ただ、それは上記の「線引き読み」がある程度できるようになってから。まずは設問無視で「繊細かつ正確に」本文の主旨を掴む練習をさせる。それが逆に近道であると経験上確信しています。

長くなりましたが、いずれ「物語文(小説)」の読み方も書いてみたいと思います。


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