塾長ブログ

外側よりも中身が大事。

作文や小論文の書き方について、この流れで書くと良いですよ、という「型」は確かに存在します。この型を覚えると読みやすい文章を作成することも可能です。しかし、どんなに骨組みが優れていても、肝心の中身が伴っていなければ薄っぺらい内容になってしまいます。

この「中身=内容」に関しては、それこそ短期間で書けるようにはなりません。普段から物事を深く考えているか、感受性のアンテナを広げているか、書物や人の話から多くの思想や価値観に触れているか、などによって少しずつ培っていくものだからです。「文章を読むとその人の頭の中がわかる、これまでの人生が見えてくる」というのは言い得て妙だと思っています。

例えば、修学旅行の感想文を書くとしますよね。同じ体験について述べても、文章の内容はきっと全員異なるでしょう。同じものを見ていても、「深く考えられる人」とそうではない人、「感じられる人」とそうではない人とでは文章の精度や深度に大きな差が出ます。

「アイヌの文化について勉強になりました。」とだけしか書けない子もいれば、「互いの価値観を認め合うアイヌ民族の精神は、現代の多様性社会を生きる我々も見習わなくてはいけないと痛感しました。」と書ける子もいます。両者では視野の広さが違います。意識のベクトルが異なります。このような言葉がさらっと出てくるようになるためには、日常的に考え、感じ、調べ、追求する姿勢が必要なのです。

理想は幼少期から「考える練習」や「感じる体験」を沢山していくこと。「一緒に考えてみようか」、「(五感を使って)観察してみよう!」を親子間での口癖にして、それをお互いに言葉にし合うことが肝要です。考えたり感じたりする体験をしっかりとしてこなかった子は、外から情報を与えられない限り(与えられても)、自分発信…つまり、自分の頭で物事を考えたり、自分なりの言葉を発したりすることが困難になってしまいます。

作文指導を通して、みがくではこの「考える」•「感じる」ことの練習を行っています。どんなに苦しくても自分の頭でしっかり考える練習を重ねていかないと、思考力も想像力も育っていかないからです。ある意味では、テスト勉強の何十倍も難しく、人生を生き抜く上では何百倍も大事なことだと考えています。

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