塾長ブログ

靴を脱いでリラックスしていた…はず。

日本の靴を脱ぐ習慣は弥生時代あたりからと言われています。文献が残っていないので、確実にとは言えませんが住居の遺跡からそう推測されているようです。

奈良時代に入り、中国の影響で履き物が使われ始めたことを契機として、外の汚れ(穢れ)を家に持ち込まないためにも「履き物を脱いで屋内に入る」という習慣が浸透していったと言われています。平安時代になると、貴族が沓(くつ)を脱いで家の中に入っていたことが絵巻からも窺えるのですが、庶民はどうだったのでしょうね。

日本人はこの時代より前から、胡座(あぐら)をかいたり、立膝をしたりする座り方が一般的でした。

↑これが立膝。庶民も同じように座っていました。

 

あぐらも立膝も履き物をはいたままでは窮屈で足首が痛いし、足や着物が汚れてしまいます。そう考えると、身分を問わず、家の中では沓を脱ぐ習慣があったと想定するほうが自然だと思うのです。「日本人はいつから靴を脱ぐ習慣が生まれたのか」を考察するにあたり、風土や環境面、結界説などいろいろな文献が存在していますが、私は日本人の気質や考え方に着目しています。「…だって、家の中が汚くなるのは嫌だし、脱いだほうが断然くつろげるよね。せめて家の中ではリラックスしたいじゃんウインク」と感じるのは、現代に生きる私たちだけではない…はず(笑)。このあたりの感覚は1300年以上の時が流れても変わらないと思うのですよね。

 

みがく本校の三和土(たたき)と沓脱(くつぬぎ)台。18時半にもなると靴の数も落ち着いていました(ピーク時は溢れそうになっている…)。
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