塾長ブログ

「とうとう」と「ついに」…どう違う?

「とうとう」と「ついに」はどちらも副詞。

①この地区にも、とうとうコンビニエンスストアができた。
②この地区にも、ついにコンビニエンスストアができた。

どちらも正しい表現ですが、微妙な違いがあります。

まず、どちらも「ポイントとなる出来事」が書かれます。上記例文の場合は「コンビニエンスストアができた」という出来事です。それに対して、

「とうとう」は、その出来事が実現する前までの苦労や時間に、
「ついに」は、その出来事が実現した直後の、予想される結果内容や時間に、
それぞれスポットが当てられています。

上の例文で具体的に説明します。これはあくまで勝手な私のイメージです(笑)。

①コンビニ…。完成まで本当に大変だったんですよ。地域住民の要望を聞いたり、中には反対する人もいたりして…。紆余曲折を経てこの地域にコンビニエンスストアが出来たんですよ(泣)。

②コンビニが出来た!これからはこの地域も便利になるぞ。支払いもできるから銀行までわざわざ行かなくていいし。良かったなあ。これからのコンビニライフを考えるとテンション上がるわ-。

①は、出来事が起こる前の苦労などに重きが置かれています。なので、これらを文章にするときには「とうとう」を使います。

対して②は、出来事が起こった後、予想される事柄や時間に重きが置かれています。なので、「ついに」を使います。

それを踏まえて例文をもう1つ。
●とうとう試験当日を迎えた。
●ついに試験当日を迎えた。

上の文は、「今までずーっと勉強してきた」または「結局、ほとんど勉強できなかった」など色々なパターンがありますが、いずれにせよ、試験を迎える前のことに思いを馳せているイメージです。

下の部分は、「試験だ、頑張ろう!」または「試験か、逃げたいな…」など、こちらも色々なパターンがありますが、試験日を迎えた心境や今後について思いを馳せるイメージです。

皆さん、意識していましたか?
たぶんしていませんよね。今まで使い分けしていたか自信ないわ…という方がほとんどなのではないでしょうか。

だけど不思議なのです。私は昔から小学生から社会人までの作文を指導していますが、この二つの副詞を大体の人は正しく使い分けられています。日本語の感覚として、無意識に両者を使い分けているのでしょう。

今回は少し小難しい話になりましたね。わかりにくかったかもしれません。
すみません汗


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